Technology/2026年11月8日/1 min read

ChatGPT・Gemini・Claudeに学習させない設定(2026年): それでも残る保存期間

ChatGPT、Gemini、Claudeに学習させない設定を手順付きで解説。オプトアウトや一時チャットの使い方に加え、設定後も30日や72時間は会話が保存される点、ゼロデータリテンションとの違いもまとめます。

ChatGPT、Gemini、Claudeは、個人向けプランでは会話がモデルの改善に使われる設定が初期状態になっていることがあります。どのサービスにも学習をオフにする設定がありますが、オフにしても会話がすぐに消えるわけではありません。ChatGPTの一時チャットは30日間、学習をオフにしたClaudeの会話は30日間、アクティビティをオフにしたGeminiの会話は最長72時間、それぞれ保存されます。

この記事では、3つのサービスそれぞれの設定手順と、設定後に残る保存期間を2026年11月時点の公式情報に基づいて整理します。最後に、保存そのものをなくす「ゼロデータリテンション」という考え方も紹介します。


ChatGPTに学習させない設定

手順

  1. 画面右上(アプリでは左上のメニュー)のプロフィールアイコンをクリックします。
  2. 「設定」を開き、「データコントロール」を選びます。
  3. 「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにします。

オフにした後の新しい会話は、モデルの学習に使われません。会話はこれまでどおりチャット履歴に残ります。オフにする前の会話には適用されない点に注意してください。

OpenAIのプライバシーポータルで「Do not train on my content(私のコンテンツで学習しない)」を申請する方法もあります。

一時チャット

画面上部の「一時チャット」をオンにすると、その会話は履歴に表示されず、メモリも作られず、モデルの学習にも使われません。ただし、安全上の目的で30日間保存された後に削除されます。

設定後も残るもの

  • 通常の会話: 学習をオフにしても、会話は削除するまで履歴に残ります。削除した会話は、法的・セキュリティ上の例外を除き、30日以内にOpenAIのシステムから完全に削除されます。
  • 一時チャット: 30日間保存された後に削除されます。
  • すでに学習に使われた内容: 会話を削除しても、学習済みのモデルから取り除かれるわけではありません。

なお、ChatGPT Business、Enterprise、Eduでは、初期設定で会話が学習に使われません。


Geminiに学習させない設定

手順

Androidアプリの場合

  1. メニューから「設定とヘルプ」を開き、「アクティビティ」を選びます。
  2. 上部の「オン」をタップし、「オフにする」または「オフにしてアクティビティを削除」を選びます。

パソコンの場合

  1. gemini.google.com にログインします。
  2. 左側のメニューから「アクティビティ」を開き、保存をオフにします(myactivity.google.com/product/gemini からも開けます)。

オフにした後の会話は、フィードバックを送信しない限り、学習に使われません。個人アカウントでは、オフにするとチャット履歴も残らなくなります。

一時チャット

一時チャットも履歴に残らず、学習にも使われません。ただし、アクティビティをオフにした場合と同じく最長72時間は保持されます。

設定後も残るもの

  • 最長72時間の保存: アクティビティをオフにしても、サービスの提供とフィードバックの処理のため、会話は最長72時間アカウントに保存されます。この期間はユーザーが止めることはできません。
  • 人間のレビュー担当者が確認した会話: アクティビティを削除しても消えず、最長3年間保持されます。

Google Workspaceの法人アカウントでは、会話は学習に利用されません。


Claudeに学習させない設定

手順

  1. 左下のプロフィール名をクリックし、「設定」を開きます。
  2. 「プライバシー」を選びます。
  3. 「Help improve Claude(Claudeの改善に協力する)」をオフにします。

この設定は、新しい会話と再開した会話に適用されます。

シークレットチャット

シークレット(incognito)チャットは、全体の設定にかかわらず学習に使われません。

設定後も残るもの

  • 学習をオフにした場合: 会話は30日間保存されます。
  • 学習をオンにした場合: 保存期間は最長5年間に延びます。
  • 削除した会話: 30日以内にAnthropicのシステムから削除されます。
  • フィードバック: 自分で送信したフィードバックは、最長5年間保存されることがあります。

この設定はClaude Free、Pro、Max(Claude Codeを含む)が対象です。Claude for Work(Team、Enterprise)とAPIは、初期設定で学習の対象外です。


比較表: 学習をオフにした後も残る保存期間

サービス学習をオフにする場所オフにした後の保存一時チャット
ChatGPT(個人向け)設定 > データコントロール > すべての人のためにモデルを改善する履歴に残る。削除後30日以内に完全削除30日間保存後に削除
Gemini(個人向け)設定とヘルプ > アクティビティ最長72時間。レビュー済みの会話は最長3年最長72時間
Claude(Free、Pro、Max)設定 > プライバシー > Help improve Claude30日間(オンの場合は最長5年)シークレットチャットは学習に使われない

※2026年11月時点の各社の公式情報に基づきます。設定の名称や場所は変わることがあります。


「学習させない」と「保存しない」は別のもの

学習のオプトアウトで防げるのは、会話が将来のモデルの改善に使われることです。会話がサービス提供事業者のサーバーに保存されること自体は止まりません。保存されている間は、不正利用の監視のために確認されることがあり、法的な手続きの対象になる可能性もあります。

依頼者の情報、患者さんに関わる内容、未発表の研究や事業計画を扱う方にとっては、「学習されないか」に加えて「どこに、どれだけの期間残るか」が大切になります。

ゼロデータリテンション(ZDR)とは

ゼロデータリテンションは、AIモデルの提供事業者が入力と出力を保存しない取り扱いです。リクエストは回答の生成に必要な間だけ処理され、30日間の保存期間もレビュー用の保管もありません。個人向けの設定画面では選べず、事業者間の契約で取り決められます。詳しくは「ゼロデータリテンション(ZDR)とは」で解説しています。


Wysorの場合

Wysorは、モデル提供事業者とゼロデータリテンションで接続したAIワークスペースです。学習のオプトアウトを自分で設定する必要はありません。

  • ゼロデータリテンション: Claude、GPT、Gemini、Grok、Mistral、Perplexity、オープンソースモデルの提供事業者に、入力が保存されません。
  • 学習への不使用: 入力が学習に使われることはありません。
  • EU内でホスティング: AWSのフランクフルトリージョンで運用しています。
  • DPA付き: データ処理契約(DPA)が含まれます。
  • モデルを選べる: 同じ画面で、用途に合わせてモデルを切り替えられます。

料金は無料プランのほか、Plusが月額19.99ユーロ、Premiumが1ユーザーあたり月額29.99ユーロです。プライバシーを重視したAIツールの比較は「プライバシー重視のAIおすすめ6選」もご覧ください。


よくある質問

ChatGPTで学習をオフにすると、会話履歴は消えますか?

消えません。「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにしても、会話は履歴に残ります。履歴に残したくない場合は一時チャットを使うか、会話を削除してください。どちらの場合も、削除まで最大30日かかります。

有料プランなら学習に使われませんか?

個人向けの有料プラン(ChatGPT Plus、Claude Pro、Geminiの有料版など)でも、学習の設定は自分で確認する必要があります。初期設定で学習に使われないのは、ChatGPT Business・Enterprise、Claude Team・Enterprise、Google Workspaceなどの法人向けプランです。

仕事で使うときに、ほかに気をつけることは?

依頼者や患者さんを特定できる情報は、できるだけ入力しない運用が基本です。そのうえで、利用規約、保存期間、データ処理契約の有無を確認してください。弁護士の方向けには「弁護士の生成AI利用と守秘義務」で、東京弁護士会のガイドラインに沿った確認方法をまとめています。